みりんの脱色における活性炭選定の考察
前回のブログでは
三温糖脱色時の活性炭選択についての考察を
紹介させていただきましたが、
今回のテーマはみりんの脱色についてです
みりんの主な成分は
糖類、有機酸、たんぱく質、アミノ酸、
ミネラル、エタノールなどです。
三温糖と比較した場合、
みりん中にはアミノ酸が含まれているために
製造工程でカラメル反応(糖-糖)と
メイラード反応(糖―アミノ酸)が
同時に起こり、
室温でもメイラード反応(糖―アミノ酸)が
ゆっくりと進行して
経時的に色が濃くなっていきます
みりんの品質管理として活性炭を用いた色調調整が
行われていますが、
サンプルマトリックスが複雑なために
実サンプルを用いた脱色性能評価を
欠かす事ができません。
言い換えれば、
複雑なマトリックスの吸着性能評価の代用として
単純系吸着である
よう素吸着性能、メチレンブルー吸着性能、
カラメル脱色性能が
あまり有効でないケースも散見されます
下のグラフは活性炭による脱色試験のみりんの吸光度と
活性炭1g当りの減少吸光度をプロットしたものです
この吸光度域では
弊社が提案させていただきました活性炭A、B共に
お客様現行活性炭よりみりんの脱色性能が
優れている事が確認できました
このグラフからは
活性炭AとBで吸着後吸光度によって
脱色性能が逆転している事も示唆されています
赤線付近の吸光度では活性炭Bが吸着性能が優れ、
緑線付近の吸光度では活性炭Aか吸着性能が高い様子が
見てとれます
目標吸光度によって最適な活性炭が異なってくるのです
これらの情報からお客様のサンプルの目標吸光度と過不足のない活性炭必要量を試算し、
それぞれの活性炭価格を比較することでより有効なコスト削減を検討できます
活性炭選定の御相談は
弊社技術部にお問い合わせ下さい
水処理・活性炭の
サンフロンティアケミカル株式会社
技術部
TEL : 0867-35-1811